明光義塾の教室のなかには、フランチャイズによる運営が行われているところもあります。株式会社みらい想研は2022年5月現在、千葉県で4つの教室を運営。地域の教育水準を高める役割を担っています。実は、みらい想研の代表取締役社長の堀内大地さんは、明光義塾の元社員。なぜフランチャイズオーナーになることになったのでしょうか。その経緯ややりがい、フランチャイズオーナーの実態についてうかがいました。
オーナーになることを決めたのは、家族と一緒にいるため
――なぜ明光義塾で働き始めたのですか?
明光義塾には2002年に第二新卒のような形で入社しました。父親が教員だったことから教育を仕事にすることに興味を覚えたんです。
入社後しばらくは、地元である千葉県内の教室長を複数経験。6年後にエリアマネージャーとなり、その後転勤することになりました。
――オーナーになると決めたきっかけはなんでしょうか。
家族と一緒に楽しく暮らしたかったからです。家族が通院をしなくてはならなくなったのですが、診てくださる先生がとても少なかったため、地方への異動辞令が出た時には単身赴任をすることになりました。そんなときに東日本大震災が起こって……。不安そうな妻から電話があったのに、被害のほとんどなかった地域にいた僕はその深刻さがわからず、心配してあげることもできなかったんです。その後事態の大きさを知ったときに考え直しました。もっと別の生き方、働き方ができるのではないか……。
そこで会社に退職の意志を伝えたところ、オーナーになってみないかと打診されたんです。オーナーになれば当然転勤はないし、自分次第で多様な働き方もできる。塾運営の仕事にはやりがいを感じていましたから前向きに検討することにしました。
オーナー同士で学び高めあえる。本部のフォローも万全だから困ることはなかった
――会社員からオーナーになるときに不安などはありませんでしたか?
明光義塾はフランチャイズ加盟企業が多い。フローは確立されていますし、ブランド力も強い、しかもなんでも相談にのってもらえるので心強かったです。資本金について困ることもありませんでした。明光義塾というブランドは金融機関にもよく知られているので、融資が受けやすいんです。まずは無理がないように、1教室分の加盟料等を支払い、一国一城の主となりました。
――オーナーになって驚いたことはなんでしょう。
自分で意思決定をしなくてはならないシーンがぐんと増えたことですね。本部にいたころは中間管理職であったこともあり、基本的は全て本部の方針に従わなくてはならなかったのですが、今は「自分がどうしたいのか」を基軸に考えます。資金繰りなどプレッシャーを感じる部分もありますが、充実感も覚えます。
あとは、本部とオーナーの距離が想像以上に近かったことにも驚きました。教室をよりよいものにするための提案を結構受け入れてくれるんです。オーナー同士の交流が多いことも初めて知りましたね。勉強会など地域間でのつながりはもちろん、全国的な交流の場もあるので楽しいですし、学びも多いです。明光義塾には本気のオーナーしかしませんから、話していてとても楽しいですよ。
今ここにいる生徒をきちんと育てることが、未来の教室づくりにつながる
――オーナーの仕事のやりがいを教えてください。
法人化して複数の教室を運営するようになってからは、生徒の成長はもとより、社員の成長も楽しみになりました。
また面白いのが、生徒をちゃんと育てることが未来の教室づくりにつながっていくことですね。人口の限られた地方都市で質の高い教育を続けるには、卒業する生徒に今度は講師として力をかしてもらわなくてはならないんです。川に戻ってくる鮭のように(笑)。だから今、中学生の生徒に学習の基礎をしっかり教えておくことが、その子の将来につながることはもちろん、講師の仕事を通じてさらに成長させてあげられる。そして、教室の未来にもつながるんです。
――地域とのつながりは感じますか?
そうですね、地域の一員として子どもたちを一緒に育てているという意識はあります。だからこそ、その子が納得いく進学をさせてあげたい。
僕は明光義塾で働き始めたときに驚いたのが、生徒と講師の仲がいいことなんですよ。もちろん授業中は集中できるように促しますが、休憩時間などにはものすごくおしゃべりをする。学校でも家庭でもない、第三の居場所である塾では、いろいろな悩み相談をする生徒もいるんです。10代は特に悩みの多い時期ですからそういう場所も必要。地域にある第三の場所を提供することで、生徒の人生を支えていけたらいいなと考えています。
何万人もの生徒を教えてきたノウハウがあるから、自信を持って仕事ができる
――明光義塾のフランチャイズオーナーになってよかったことはなんでしょう?
やっぱり自分自身が明光義塾の「個別指導による自立学習を通じて 創造力豊かで自立心に富んだ 21世紀社会の人材を育成する」という理念に共感しているので、それが自分の愛する地元で実現できていることです。僕は長年本部で働いていたからこそ、本部の教育に対する知識の深さや設計がきちんとしていることをよく知っている。間違ったことをしていないのでいつだって胸を張って仕事ができます。
――どんな人と一緒に働きたいとお考えですか?
生徒の成長を一緒に喜べる人ですね。あとは素直な人です。もちろん、納得できない仕事はできないと思いますが、まずは素直に取り組んでみて欲しい。僕は過去、生徒数30人だった教室を150人にまで増やしたことがあるのですが、これは本部の方針を素直に実行したからです。塾は基本的に評判がすべてなので、生徒数が増えるということはそれだけ多くのご家庭にご支持をいただけたということ。生徒や地域のために、我流を貫くのではなくきちんとしたノウハウを一緒に活用してくれる人と働きたいと思っています。